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空想の森コレクション/高見乾司・高見剛著作一覧
帰る旅ー空想の森へ
花乱社/2018年
森からやってきて、さらなる森の奥深くへ―菊畑茂久馬:
日田・湯布院そして宮崎―「地域とアート」の連携を模索しつづけたその50年は、時代性と普遍性を併せ持ちつつそのまま一つの美術史である。行動する美術家・高見乾司が、“帰る旅”の地・湯布院と美術への想いを綴る。目次:序章 花野を行く 2017/ 第1章 幻の村 1948‐/ 第2章 霧の町 1970‐/ 第3章 空想の森へ 1980‐/ 第4章 町づくりと美術館―由布院空想の森美術館の十五年/ 第5章 森へ行く道/ 第6章 精霊たちの森/ 終章 帰る旅―空想の森へ
九州の民俗仮面のコレクションで知られる大分県由布市の私設美術館「由布院空想の森美術館」が今年5月、再オープンした。経営不振による2001年の閉鎖以来、17年ぶりの再出発。同館の監修者が、自らの歩みをつづった。石切り場で働きながら絵を描き、詩を書いていた青春時代、湯布院でのまちづくり、美術館の開館と挫折、島原や宮崎などで手掛けたアートイベント…。地域の文化資源を発掘し、アートとして活用してきたこれらの活動を、本人は「アーティストとしての表現活動の継続」と位置づけている。
2018/08/18付 西日本新聞朝刊=
空想の森三部作
「空想の森から」青弓社/1990年・絶版
1986年に設立された「由布院空想の森美術館」。
その森に包まれたおだやかな日常の中にふと見い出す生の安らぎやぬくもり。自然との交感、大地との対話を草木染めのようなしっとりとした筆致で紡ぎ出す随筆集。「由布院の町づくり」運動の中から生まれ、出発した初期の「由布院空想の森美術館」の記録。
「空想の森の旅人」鉱脈社/2005年
大分県湯布院町に誕生し、まぼろしのように消えた「由布院空想の森美術館(1986~2001)」。その誕生から閉館までのドラマティックな15年間を回想しながら、湯布院町・町づくり運動とアートの関連、著者の少年期のこと、「九州の民俗仮面」との出会い」などを記録したエッセイ集。湯布院から宮崎へと移り住み、福祉の先駆者・石井十次が拓いた「友愛社」との出会いや、そこで獲得した穏やかな日常、九州の民俗仮面の起源を求め、九州山地の祭りや中国少数民族の村などを訪ねる旅なども描かれる。
「帰る旅―空想の森へ」花乱社/2018
17年ぶりに再開される「由布院空想の森美術館」。そこへ至る長い旅は、著者個人の人生だが、戦後美術史・地域史などと重複しながら進行したひとつの小さなドラマであった。そしてはからずも「空想の森三部作」となって、ここに揃うことになったことも幸福な出会いといえよう。三部を併せて読めば、空想の森美術館の30年にわたる歴史を通観できる。
由布院花紀行/海鳥社1997年
さわさわと吹き渡る風に誘われて、今日も森へ行く。折々の草花に彩られ、小さな生き物たちの棲むそこは、歓喜と癒しのひとときを与えてくれる。「空想の森」から届けられたフォトメッセージ。文・高見乾司/写真・高見剛
天上への道―復活・英彦山入峯修行/鉱脈社2004年
英彦山峰入り修行同行記―「天上駈け」とは、かつて行われた英彦山峰入り修行の別名でもあった。古記録をもとに、復活された古式の峰入り修行に同行した著者は、山伏とともに修験の道を歩き山中に泊り、峰を駈ける。そこは、著者が少年期を過ごした山の村に隣接する山脈であり、英彦山の開山にまつわる伝承を秘め、古代精銅・製鉄の拠点でもあり、仏教伝来の道でもあった。
*著者の弟・写真家の高見剛は、峰入りに同行すること10年。これまで秘密とされてきた修験道の根本修行である峰入りの全貌を克明に記録、後世に手渡すべき貴重な資料ともなっている。
天地聖彩 高見剛写真集/花乱社2011年
生きとし生けるものすべてに与えられた悠久・雄大な時空、そしてひそやかな命の営み―
原生林に分け入り、草原に立ち、湖沼に憩いつつ撮り続けた20年の精華
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